脱毛は医療行為だけど、なぜエステ脱毛があるの?
前提条件として、厚生労働省の医政医発105号(2001年11月8日付)で、脱毛は医療行為であると通達されています。
つまり、エステでの脱毛は違反行為なのです!
じゃあ、なんでエステでも脱毛やってられんのよ?って思いますね。
これについては、経済産業省やエステ関連団体の研究*により安全な施術ができるレベルに関する報告が上がっているから。
その研究報告によると「90%以上の毛が再生する機種を用いた脱毛はエステでも安全に施術が可能」*とされています。
この範囲から逸脱しないように、エステでは脱毛を行っています。
つまり、出力をかなり抑えて施術を行っているという事ですね。
以下にエステ脱毛と医療脱毛の定義を記載しておきます。
エステ脱毛(=美容ライト脱毛の定義)
「除毛・減耗(90%以上再生)を目的に皮膚に負担を与えずに毛の幹細胞を破壊しない範囲」
*日本エステティック振興協議会
医療脱毛(=永久脱毛の定義)
「最終脱毛から1か月後の毛の再生率が20%以下である。(毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊)」
*米国電気脱毛協会
これをみると明らかですが、毛の再生に関わる細胞の破壊を行えないという点では、効果への違いがでるのは自明ですね。
そもそも、エステ脱毛なくせばいいじゃん。
ぶっちゃけ、エステ脱毛すべてなくせばいいじゃん!と思ったかともいるかと思いますが、なくしてしまうと脱毛したい人が全員クリニックへ行ってしまうことになり、クリニックがキャパオーバーを起こしてしまいます。
こういった事情もあり、脱毛業界では次のようにすみ分けをしているわけです。
- 毛の少ない人や減耗したい人はエステで施術する。
- 毛の濃い人や永久脱毛したい人はクリニック(病院)で施術する。
毛の生え方によって脱毛の効果には個人差があるので、エステとクリニックのどちらがイイみたいなことはいえませんが、
私のようなヒゲや体毛が超濃いタイプの人は、ぶっちゃけクリニックを選択することをオススメします。
その理由としては、後々の費用面に関するトラブルを回避することになると思います。
よく起きるトラブルとしては、体験や初回の金額を100円という激安な金額で契約するものの、実際の施術は施術時間の制限で全く脱毛が進まず、通う回数が20回を超えてしまい、そして追加料金がどんどん増えていき、トータル100万円を超えてしまうパターンなどがあります。
脱毛している友人曰く、お前のひげをエステで脱毛しきろうとしたら1000万円かかるよ!と言われてしまいました(これは悪口か?笑)。
エステの料金設定は詐欺ではありませんが、とても誤解を生む表現を使用していて、一般の方が想定する料金から大きく乖離したものとなっています。
クリニックでは薬機法によりそういった誇大広告が禁止されていることもあり、適切な金額の表示となっていることが多く、想定の金額から大きく乖離しないものとなっているわけです。
こういった理由から、私はクリニックでの施術をオススメします。
エステ脱毛の金額設定が激安なカラクリ
じゃあ、エステの初期費用が激安なのはなんで?って話です。
これも意外とシンプルで「医師や看護師を雇用する必要が無い」からです。
クリニック側が同じことできない理由として、医師や看護師の給料が高いことに加え、そもそも医師や看護師の人数にも限りがある点が挙げられます。
エステ脱毛のように無料でバンバン人を集めることで、そのうちの数十%を契約してもらうっていう営業スタイルは、クリニックでは成立しません。
むしろ、クリニックは効果と安全性が確認された機器や施術内容を患者のスキンタイプに合わせて適切に施術を行い、良い医療サービスを提供することを前提としています。
こういったカラクリでエステ脱毛とクリニックの金額の見え方が大きく変わるわけです。